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Archive for February, 2006

ユースホステル以上 下宿未満

ユースホステルをつくりたいと思っていた。そう、ただのユースならイメージはできあがっている。東京にそれをつくれたらおもしろいと思うし、それなりに人も呼べると思う。

だが、このプロジェクトは、テッチュウという場所で、テッチュウに思い入れのある人たちの力によって進んでいるし、実行される。だから、ただのホテルができたんじゃまるで意味がない。僕たちがやらなくてもいい話だ。

そう思ったら、テッチュウらしさを残した宿泊施設について考えずに、次のステップにいけなくなった。コンセプトを明確にしたい。ユースホステルほど宿泊者にとってテンポラリーでなく、下宿ほどコミットしない、けどその間。ユースホステル以上下宿未満。それってなんだろう。

「ユースホステル」と一言で言っても、そこからイメージするものはそれぞれ違うはず。そもそもユースホステルに泊まったことのない人がほとんどだし、それに今回は「ユースホステル以上下宿未満」ときた。プロジェクトのメンバーには少なくとも、持っているイメージを共有したい。いや、世に出すものである以上、いずれ言葉にしなければならないし、言葉が担うものは大きい。新しいものをつくろうとしているのだから、新しい言葉があっていい。

ふと、「R(アール)」という言葉を思い出した。今から3,4年前に建築家やデザイナーなど業界をまたいだ集団が、Rという言葉を定義した。その当時、東京の都市や建築、デザインにとって新しい概念だったが、その流れを受けたアールプロジェクト株式会社、東京R不動産、CET(セントラルイースト東京)、世田谷ものづくり学校などが生まれ、今では定着した言葉になっている。そう思ったら、少し感動してしまった。

テッチュウもまたその枝の先っちょのいると言える。

ユースホステルだけどただのユースホステルじゃない。下宿のようで下宿じゃない。使ってきた人、使われてきたモノ・時間の年輪が醸し出す空気。それは古さだけじゃない。行くと誰かいそうで、立ち寄りたくなる。人のニオイ。中のようで外、外のようで中。さて、またひとつ宿題が増えた。

カオサン東京

地下鉄浅草駅から歩いてすぐ、隅田川沿いの大通りから一本は入ったところに、カオサン東京はある。会社から車を走らせてチェックインしたのは21時過ぎ。チェックインは21時までというのが決まりなので、少し遅刻。ここに車で泊まりに来た人間が他にいただだろうか・・。貧乏旅行の最中ほど気分は盛り上がらないが、久々のユースホステル、日本では初めて泊まるこのホテルのドアを開ける瞬間は、それなりに緊張する。

カオサン東京は、東京で最も有名なユースホステルであるといえるが、その要因の一つは、東京にそういったホテルがそもそも少ないからだろう。いろいろ調べてみたが、僕を含め、特にヨーロッパなどを貧乏旅行したことのある人間がイメージする安宿は、東京には極端に少ない。

入り口の扉は番号式の鍵がかかっていて、ブザーをならすと、中から日本人のスタッフが出てくる。30代前半くらい、良い意味で小汚い。口数は少ない。顔や立ち振る舞いにその人の生き様が映って、それを敏感に見る癖が僕にはあるのだけど、バックパッカーというか、特定の職を持たず、行く町行く町でなんとなく小遣い稼ぎをして、いろんな国を渡り歩いている人も、会うとすぐに分かる。それがさっきポジティブな小汚さなのかな。いや、その人が実際にそうだったかは知らない。

余談だが、mixiにバックパッカーのコミュニティがあって、そこでなされていた「バックパッカーの定義とは」という議論はおもしろかった。

宿泊した日はちょうどホテル主催のパーティー(?)が開かれていて、一階奥にある六畳の共有和室に宿泊者たちがごったがえしていた。その全員が外国人。いや、むしろここが外国で、自分だけ日本人、といった方が状況は近い。建物の造りもあって、ちょっと広めな一人暮らしの家に、友達が集まってきたと言った雰囲気で、とても「ホテル」とは思えない。

スタッフに免許証を渡して、用紙に名前や住所を書き込んでる間に、免許証は奥でコピーされ返される。二階の割り当てられたベッドまで先導されながら、(本当に)簡単な説明を受けて、最後にロッカーの鍵とホテル出入り口の暗証番号を渡される。門限はない。暗証番号はどうやって管理してるのだろう。毎回発行してるのだろうか。

六畳の部屋に二つの二段ベッドが並び、襖が開け放たれたもう一つの和室も同じような感じ。スタッフにシーツを渡されていたが、例によって布団そのものは決してきれいではない。夜が明ける頃にはどこかしらかゆくなっているに違いないと認定。部屋には、ベッド上なのか床なのかの見境なく、大きいバックパックから服まで、とにかくいろんなものが散らばっている。そういえばついさっきロッカーの鍵を渡されたばかりだが。しかし、ユースホステルの寝部屋なんてこんなものだ。

経営側の観点を含むが、ドミトリーの部屋は「荷物置き」と「寝床」の機能を果たしていれば、狭ければ狭いほど良いと考える。共有のサロンにおいやるのもひとつの戦略で、やはりユースホステルでは宿泊しているもの同士がコミュニケーションをとってこそおもしろい場所なのだ。ホテル主催でメシを作ってもいい。ベストなのは、ホテルそのものが、そんな空気を醸し出すようになること。ただしその要素は人であり歴史であり、一石二鳥で作り出せるものではない。

カオサン東京には、女性専用の部屋というのが特になかったと思う。僕は二段ベッドの二階から、スペイン系のかわいい女の子に二度セイハロー。海外のドミトリーでも、まれに男女相部屋になることはあったが、まさか日本でこのシステムが採用されているとは思わなかった。

テッチュウのメンバーは男女五人ずつの十人で、住んでいるのも男女二人ずつ。ただそのことだけでテッチュウをよく思ってない地元の人は、結構いるらしい。結婚前の男女がひとつ屋根の下に住むなんて!ということなんだろう。

翌朝はチェックアウト時間の11時過ぎにスタッフにやさしく起こされ、前夜も仕事の疲れでさっさと寝てしまい、カオサンでゆっくり時間を過ごすことはできなかったが、世界各国からこの建物に若者が集まってきているんだ!、というわくわく感が頭を独り占めして、海外へ想いを馳せ、近い未来の自分を描き、めぐりめぐって今の生活や仕事のハリにつながる。お、なかなかいいじゃんユースホステル。

また、あそこまでの割合で外人しかいない環境なのだから、英語を覚えるためにカオサン住まい、というのも悪くない。一泊2,200円で月に約7万が家賃。あとはタダでナチュラル英会話教室。言語を覚えるには、使わざるを得ない環境に身を置くのが最速。

まあ、英語がどうのはさておき。テッチュウはどんなんしますかね。

カオサン東京
http://www.khaosan-tokyo.com/

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http://www.powersof10.com/

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